「Netぼかりすα版」モニター試用体験のまとめ(その2)
「Netぼかりすα版」モニター試用体験のまとめ(その1)のつづき
先日、Netぼかりすα版の試用が終了したのでまとめてみる。(その2)
次は、音楽制作を意識して試用してみる。
※以降、「Netぼかりす」とあるのは、全て「Netぼかりすα版」を指す
ITmediaのまとめ記事はこちら。
さらにリアルな歌声を手に入れたVOCALOID――Netぼかりすの進化と本家ぼかりすの未来
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0908/05/news027.html
曲のカバーに使ってみたい!
自分は、他の方の曲をコピーしたりアレンジするのが活動のメインなので、ぜひ、Netぼかりすでもやってみたい。
そこで、「匿名希望の東京都在住」さまにお願いして、「Survivor」の曲とカラオケ音源をお借りして
コピーさせていただいた。(「匿名希望の東京都在住」さまは、前回のα版モニターでもある。)
歌い手と、Netぼかりすの使い手と、VOCALOIDの違いでどれだけの差が出るか?
下準備
メロディーを譜面に起こして、歌い方の印をつけておく。ブレスの位置とか、ポルタメントとか、ビブラートとか。
そのとおりに歌えるかどうかは別として・・・
足りないスキルは工夫でフォロー
原曲のテンポが結構速い。
軽く歌ってNetぼかりすで処理してみたら、口が回らないわ、音符を認識してくれないわ、で挫折。
そこで、少し工夫をしてみた。
(1)テンポを遅くしたカラオケに合わせて歌う
(2)Netぼかりすで処理してVSQを出力する
(3)VSQのテンポを、(1)で遅くした分だけ、反対に速くする
(4)WAVを出力する
テンポをゆっくりにするメリットは、以下。
(a)ひとまず、歌うことができる(笑)
(b)Netぼかりすの音符認識に有利
ただし、Netぼかりすはゆっくりの時点で各種パラメータを生成するため、あとで速くすることは想定されてない。
あくまでも、自己責任で出たとこ勝負な使い方。
練習スタジオのマイクで録音
今回は曲のカバー。さすがにボイスレコーダーには荷が重そう。
再度、練習スタジオを借り、こんどは備え付けのマイクも使ってみる。
ひたすら歌う。そして、あっという間に喉がスタミナ切れ。
休み休み歌って、なんとか録音を終える。
録音機材: ダイナミックマイク
USBオーディオIF(Creative Professional E-MU 0404 USB)
ノートPC(MacBook)+録音ソフト
収録場所: 練習スタジオ
NetぼかりすでVSQを出力
遅いテンポで録音した複数のテイクから、使えそうな部分を拾い集めてつなげる。
Netぼかりすに処理させる前に、VSTエフェクトのGSnapでピッチを軽く補正。
Netぼかりすで処理してVSQを出力したら、VOCALOID2 Editorに読み込む。
テンポを速くして原曲のテンポにあわせこむ。VSQ上の明らかに不自然な箇所は、この時点で修正。
WAVを地道に調整
VOCALOID2 EditorでWAVを出力し、ミックスに持っていく。
出力したWAVも、前述のGSnapでピッチを軽く補正。
DAW(REAPER)に持っていって、リズムが不安定なフレーズを、音符単位にWAVを切り分けてタイミングを微調整。
ハモりを加えてカラオケとミックス
あとは、音符ベタ打ちで作成したコーラス・ハモりを追加して、カラオケとミックス。
そうやって出来たのがこのコンテンツ。
その他
所感など
今まで、着々と調べてきた情報が上手い具合につながり、整理できた感がある。
傍から見ているだけでは得られない情報を、今回のα版モニター試用体験で得ることが出来た。
モニター用に提供された機能は、Netぼかりすの主要機能を凝縮した荒削りなものだったため、
そのじゃじゃ馬っぷりに手を焼いた部分も多かった。とても多かった(笑)
ただ、その分、「Netぼかりすの本質とは何か?」「歌とは何か?」と考えるにはよい材料であり、
自分の中でいろいろと妄想させてもらった。
Netぼかりすの魅力を多少なりとも伝えられたのであれば、
α版モニターに参加した意味があったと感じる。